着信「自宅」
ばあさんからの電話
この体調の時にやめてくれ
本当に怖いんで切る
またすぐかけ直して来るんだろ
自分のばあさんが本気で怖い
えぐい眼光、尖ってジリジリした声、話の通じなさ、身勝手な言動
笑えないやつ
みんなは笑ってくれていいけど、オレは笑えない
おかしな話だが実家で怯えて暮らしてる
家にオレ以外誰もいないタイミングを見計らっては３階までよじ登ってきてドア越しに大声でオレに叫び散らして帰って行く
オレは恐怖のあまりシカトする
理解者と思っている父親がばあさんにオレには関わるなと言ってくれてるようだが、ばあさんが聞くわけもなく、誰もいないタイミングに来るのがまた怖いずる賢いボケも相まって輪をかけて怖い
ばあさんに部屋に入られたらオレは殺されるかもしれない
だから無かったドアの鍵を作った
他人に殺されたくはない
道徳的に嫌だったけど自宅からの電話を着信拒否した
誰かオレを匿ってくれ
家賃はできるだけ払います
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